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🏮 AI落語 (AI Rakugo)

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演目 Vol.13 🔥エース

芝浜

Shibahama / Shiba Beach

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日本語 / ルビ:初級

【まくら】 え〜、一せきもうげますが。人間にんげん真面目まじめはたらいていればそのうちいことがある、なんてえことをもうしますが、これがなかなか、そう簡単かんたんにはまいりません。とくに、おさけがおきだというかたは、かせいだはしからんでしまって、あさからばんまで女房にょうぼう小言こごとわれるというのが相場そうばでございます。今日きょうのおはなしは、そんな酒好さけずきの魚屋さかなや亭主ていしゅと、それをかげでしっかりささえるできた女房にょうぼうの一せき、「芝浜しばはま」でございます。

【芝浜で財布拾う】 むかし、江戸えどしば浜辺はまべちかくに、魚勝うおかつといううではいいがだい酒好さけずきという魚屋さかなや亭主ていしゅがおりました。ある女房にょうぼうに「たまには早起はやおきしてお得意とくいさんをまわっておくれよ」とこされ、しぶしぶくらいうちから芝浜しばはまへとかけます。まだけきらぬ浜辺はまべかおあらおうとしゃがみこんだところ、足元あしもとなにやらおもたいつつみがころがっている。ひろげてみると、ずっしりとしたかわ財布さいふでございます。なかけてみれば、じゃらじゃらとやまのような小判こばん

【女房を起こす】 魚勝うおかつこしかさんばかりにおどろいて、財布さいふふところかかむと一目散いちもくさん長屋ながやもどります。
魚勝:「おい、きてくれ、大変たいへんだ!」
女房にょうぼうたたこし、ふるえる財布さいふす。
魚勝:はまひろったんだ、このとおりの大金たいきんだ。もう魚屋さかなやなんぞしなくたっていい、一生いっしょうあそんでらせるぞ!」
おおはしゃぎ。女房にょうぼう財布さいふ中身なかみまるくしますが、ひとまず
女房:今日きょうはゆっくりおやすみなさい」
となだめます。

【大盤振る舞い】 だが魚勝うおかつたてもたまらず、そのあし長屋中ながやじゅう仲間なかまあつめてしまいます。
魚勝:今日きょうおれのおごりだ、遠慮えんりょはいらねえ!」
と、酒屋さかやから一升樽いっしょうだる何本なんぼんはこばせ、魚河岸うおがしわかしゅうから近所きんじょ隠居いんきょまであつめての大宴会だいえんかい三味線しゃみせんり、都々逸どどいつい、あさまでめやうたえの大騒おおさわぎ。魚勝うおかつはすっかりいつぶれ、そのままたかいびきでねむんでしまいました。

【夢だったと知らされる】 翌朝よくあさ女房にょうぼうこされた魚勝うおかつぼけまなこ
魚勝:「おい、あの財布さいふはどこにしまった」
くと、女房にょうぼうはきょとんとしたかお
女房:財布さいふ?なんはなしだい」
魚勝:昨日きのうひろった小判こばんはいった財布さいふだよ!」
女房:「あんた、いくらなんでもぼけすぎだよ。そんなものちゃいないし、大体だいたい、ゆうべ長屋中ながやじゅうんでめやうたえの大騒おおさわぎしたのは本当ほんとうのことだよ。そのだい、うちにはもうはらてもないんだからね」
なみだながらにしかられ、魚勝うおかつさおになります。全部ぜんぶぱらってゆめだったのか、とおのれなさけなさに言葉ことばもありません。

【心を入れ替えて】 このことがよほど骨身ほねみにこたえたとえて、魚勝うおかつはそのさかいにぴたりとさけちます。夜明よあまえから仕入しいれにて、真面目一方まじめいっぽうあきないにせいす。もとよりうでのいいおとこでございますから、さけって三年さんねん五年ごねんつうちに、すっかり評判ひょうばん魚屋さかなやとなり、みせてるほどに身代しんだいきずげました。近所きんじょでも「魚勝うおかつさんはすっかりわったねえ」ともっぱらのうわさでございます。

【大晦日の告白】 そうしてむかえた、あるとし大晦日おおみそかばんのこと。女房にょうぼうあらたまったかお
女房:「あんた、今夜こんやはなしておかなきゃいけないことがあるんだよ」
します。
女房:「あのとき財布さいふはね、ゆめなんかじゃなかったんだよ。本当ほんとうにあんたがひろってきたものだったんだ」。
魚勝うおかつおどろいて女房にょうぼうかおつめます。
女房:「あたしはね、あんたがいつぶれてているあいだに、こっそりお役人様やくにんさまとどたのさ。きゅう大金たいきんにした魚屋さかなやなんてのは、大抵たいていろくなことにならないっておまえさんが心配しんぱいで。ぬしあらわれなければ、いずれこのかねはうちのものになるまりだからって、それをって、ずっとだまってあずかっていたんだよ」。

【サゲ】 女房:今日きょうまでだまっていて、すまなかったね。でも、あんたがさけをやめて、こんなに立派りっぱになってくれたんだ。さあ、今夜こんやくらいは、これでゆっくりおさけんでおくれよ」
と、女房にょうぼうひさしぶりにさかずきします。魚勝うおかつはしばらくそのさかずきつめ、ふるえるでそっともどすともうしました。
魚勝:「よそう。せっかくのめでてえさけだが……またゆめになるといけねえ」。